« 半月前に | トップページ | 見当ハズレ お詫び »

2012年6月12日 (火)

悼む人

長女が置いていった本

「悼む人」天童荒太著 

今朝、最後の100ページを読み終わる。

後遺症から抜けきれない。

感想を書いていたら、今夜寝られないだろう。

008

著者の「謝辞」が、巻末に載っている。

この物語の萌芽は、2001年に同時多発テロがあり、アフガニスタンへの報復攻撃が始まった直後で、その年の暮れに「悼む人」というタイトルが雑記帳に登場した。

以来7年間、作者はこの人物と向き合い作品として仕上げていったとのこと。

芽を出す土壌が「悼む人」の中に、戦場を駆け回るフリージャーナリストの口を借りて明かされているのように思った。

「アフガニスタンやイラクでテロや戦闘で○千○百人死亡」と数で報道されているがそれぞれに、名前があり家族があり生活があったんだよ。」と、死者の名簿を投げ出す。

その事実に対し、何もできない、何をする必要も感じない自分を含めた人々・・・・・

主人公は、

あらゆる状況で落命した人の死場所で、死者が「愛したか」「愛されたか」「感謝されたか」を尋ね、彼独特の悼みをしながら旅を続けている。

 

「人は2度死ぬ。生き物としての命を失くした時と人の記憶から消えた時」が読みながらダンボの頭から離れなかった。

しかし、作中の傍観者同様に理解できなかった。

理解できないのに惹かれた。

主人公「坂築静人」をとりまく人物の動きも分かりやすい。そして、優しい気持ちになれた。

特に、静人の最高の理解者、母親の巡子は素晴らしい人物像に仕上がっている。

出会えて、良かったと久しぶりに思った本だった。

« 半月前に | トップページ | 見当ハズレ お詫び »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

題名の読み方をまずググりましたわ。
書評を読んで、さあどうしようかな?
新聞の書評、広告、NHKのブックレビューは面白いんやけど。
新刊バンバン買える財力も無く?
ボチボチと読みたいし図書館は無理やし
つん読してる本いっぱいあるしあァ~。
何よりちょっと今は縫物が、調子良いし。
草刈りに行った時、そこに在ったら貸してくだされ 

youkoさん
買わんとき。永久保存しなくてもいい本だし、長女は「直ぐ返せ」とは言わんし、買わんと待ってて。
オール読物か?に連載された作品らしい?だから、テーマの繰り返しがあったりして、くどく感じた部分もあるけど、読まなきゃ損そんのクチです。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 悼む人:

» 「悼む人」天童荒太 [りゅうちゃん別館]
日本各地で、亡くなった人を巡礼者のように悼み続ける若者。 この作品は、生死を真正面から見つめた秀作。    【送料無料】悼む人価格:1,700円(税込、送料別) 主人公は、人の死を悼む旅を続けている坂築静人。 夫殺しの女、人間性を失いつつある週刊誌のライター。 …... [続きを読む]

« 半月前に | トップページ | 見当ハズレ お詫び »

2020年4月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ