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2008年3月 4日 (火)

悪いヤツほどよく眠る

 最近、夜の9時から別居することが多くなった。カミサンは離れでBSの「アカデミー賞特集」。私は居間で連続TVドラマやドギュメンタリーを観ている。

006  時々、離れのドアを開けてカミサンに聞く。「眠ってない?」「ちょっとだけ・・」「フーン、いい映画なんだ!」

 「スターウォーズ」を上映している劇場内でカミサンが眠り込んだのは、我が家の伝説として残っている。

 先日、例外があった。

 テレビで放映された周防正行監督の「それでもボクはやってない」を二人で観た。

 「シコふんじゃった」「Shall We ダンス」等、ヒット作品の監督で、日本アカデミー賞を総なめにした映画は見逃せない、カミサンを誘って共に観た。

 期待以上の素晴らしさ!緊張感で体が硬くなった。前作も娯楽が前面にあってもワサビの効いた佳作だったが、正面から社会問題を抉って人を魅了する作品は久しぶりだった。

 しかし、絶望に近い虚脱感もあった。三権の中で司法だけは国家権力に関わりなく正義を貫いて呉れると信じていた。途中で腰砕けになることはあっても、大物政治家や大企業を追求し断罪している。

 しかし、一生に影響するかも知れないが「痴漢犯罪」の如き(軽微な)個人的なものは、とるに足りないとして、警察・検察・裁判・が権力の都合のよいように処理してしまう。

 嘘でも罪を認めたら、傷もつかず示談でことはすむと勧める検事や弁護士。起訴した以上は何が何でも有罪にしようとする検察、その為の偽証すら厭わない警察。判事も無罪にして権力に傷つけるのを恐れる。映画は凄い場面を見せつけ、嘘であって欲しいと願ったくらいだ。

 司法の闇の部分に驚き、権力の薦めるままにしたら助かる痴漢の存在で、破廉恥人間が減らない理由はここにあるのと疑った。

 観終わったカミサン。鬼の首を取ったように「眠らなんだやろ!」確かに、コックリ一つしなかった。

 「それでもボクはやってない」は、名画でありました。

 

 

 

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コメント

ぼくも観ていました。家内と二人で。追いかけて行って掴んでも現行犯になるのかなとか、自分の昔々大昔の経験を喋ったりと雑音が入ります。「るっせぇなダマレ!」なんてぇオッ家内ことを云えるはずもなく、ウンウンと首を上下しつつ目と耳は画面に集中させて無事最後まで観ました。それにしても居た堪れないやり切れない気分にさせられた映画でした。日常生活のなんでもなさそうな行動の中に潜む冤罪への落とし穴が無数に口を開けているようで空恐ろしいです。真犯人はよく眠っているのでしょうね。そういえばイージー艦の艦長も眠っていたようです。

 bonのお陰で、本日のブログのテーマは昨日のパート2になりました。今日もニュースでは、起訴されても、地裁で無罪となった女性がいましたが。あの映画を観た後では証拠固めに手段を選ばない権力の実態が解かり、冤罪が信じられますね。周防監督は寡作ですから、次の作品が待たれます。

見ました。力、入りました。息詰めて見てました。
めずらしく、ちゃんと家にいた息子も、パソコンをいじっていたのに、始まってしばらくしたらテレビに集中してました。家族3人、そろって真剣に見入ってました。
期待以上だったし、予想以上に重いものを突きつけられたような気がします。
「十人の真犯人を逃すとも一人の無辜(むこ)を罰するなかれ」という言葉が胸に残ってます・・・

 昔、アメリカ映画の「十二人の怒れる男」という名画がありました。どうみても有罪としか思えない容疑者を陪審員の一人だけが無罪を主張し、何度も何度も評決?をやり直し、最後に逆転するという感動的な内容でした。主役のヘンリーフォンダを今も覚えています。
 日本も始る裁判員制度が、正しく機能してくれたら、映画のような不正は防げるかも?

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